声量を出すには?喉に力を入れずに響く声を作る方法
歌っているときに、「もっと声量を出したい」と感じたことはありませんか?
「カラオケで伴奏に声が負ける」
「声が小さいと言われる」
「大きな声を出そうとすると喉が苦しくなる」
「高音になると声量が落ちる」
「迫力のある声で歌いたい」
声量の悩みは、ボイトレでもよくある相談のひとつです。
声量が出ないと、「自分は声が小さいタイプなのかな」「肺活量が足りないのかな」と感じてしまう方もいます。
でも、声量はただ大きな声を出せば良いというものではありません。
喉に力を入れて無理に大きくしようとすると、声が苦しくなったり、喉を痛めたりすることがあります。
大切なのは、喉で押し出す声量ではなく、身体と響きを使って無理なく届く声を作ることです。
この記事では、声量を出すには何を意識すればいいのか、初心者の方にもわかりやすく解説します。
声量が出ない原因はひとつではない
声量が出ない原因は、人によって違います。
同じように「声が小さい」と感じていても、実際にはさまざまな要素が関係しています。
- 喉に力が入りすぎている
- 息がうまく声になっていない
- 姿勢が崩れている
- 響きが使えていない
- 口やあごが固まっている
- 声を出すことに遠慮がある
- 高音で声が詰まっている
- 低音で声が抜けている
声量というと、息の量や肺活量だけをイメージする方も多いです。
もちろん、呼吸は大切です。
でも、息をたくさん吐けば声が大きくなるわけではありません。
息が声にうまく変わらなければ、どれだけ息を使っても声は前に飛びにくくなります。
声量を出すためには、息・声帯・響き・身体のバランスを整えることが大切です。
大きな声と響く声は違う
声量を出そうとすると、多くの方は「大きな声を出そう」と考えます。
でも、歌で大切なのは、ただ大きい声ではありません。
無理に叫ぶような声は、一瞬大きく聞こえても、喉に負担がかかりやすく、長く歌うのが難しくなります。
一方で、響きのある声は、そこまで力を入れなくても遠くまで届きやすいです。
声量を上げたいときは、喉で音量を上げるより、声が響く状態を作ることが大切です。
たとえば、同じ音量でも、こもった声より、明るく通る声の方が大きく聞こえます。
声量とは、単純な音の大きさだけでなく、声の通りやすさ、響き、言葉の届き方も含めて考える必要があります。
喉に力を入れると声量は出にくくなる
声量を出したい方に多いのが、喉で頑張りすぎてしまうことです。
大きな声を出そうとした瞬間に、首や喉に力が入り、声が詰まることがあります。
この状態では、声が前に出にくくなり、音程も不安定になりやすいです。
喉に力が入りすぎると、次のような状態になりやすくなります。
- 声が苦しくなる
- 高音で詰まる
- 声がかすれる
- すぐに喉が疲れる
- 音程が上がりきらない
- 歌ったあとに喉が痛くなる
声量を出すためには、喉を締めて押し出すのではなく、声が自然に響く通り道を作ることが大切です。
喉に力を入れるほど声が出るわけではありません。
むしろ、余計な力が抜けたときの方が、声がスッと前に出ることがあります。
息をたくさん吐けば声量が出るわけではない
声量を出すには息が大事、と聞いたことがある方も多いと思います。
たしかに、息は声の材料です。
でも、息をたくさん吐けば声量が出るというわけではありません。
息を強く吐きすぎると、声帯に負担がかかり、声がかすれたり、喉が苦しくなったりすることがあります。
また、息が多すぎると、声がまとまらず、かえって響きにくくなることもあります。
声量に必要なのは、息の量だけではなく、息を声に変える効率です。
少ない力でも声がしっかり鳴る状態を作ることで、無理なく声量を出しやすくなります。
息を押し出すよりも、息と声がつながる感覚を探してみましょう。
姿勢が崩れると声は響きにくくなる
声量を出すためには、姿勢も大切です。
背中が丸くなったり、首が前に出たり、あごが上がったりすると、呼吸や発声が不安定になりやすくなります。
特に、カラオケで座ったまま歌うときや、スマホを見ながら歌うときは、姿勢が崩れやすいです。
姿勢が崩れると、身体が声を支えにくくなり、喉だけで頑張る状態になりやすくなります。
声を出しやすくするためには、次のポイントを意識してみましょう。
- 背中を少し起こす
- 首を前に出しすぎない
- あごを上げすぎない
- 肩に力を入れすぎない
- 足を床につけて身体を安定させる
姿勢を整えるだけでも、声が出しやすくなることがあります。
声量で悩む方ほど、まず身体の状態を確認してみるのがおすすめです。
声量には響きが大きく関係している
声量を出すために大切なのが、響きです。
声は、喉だけで作るものではありません。
口の中、鼻の奥、喉の奥、顔の前の方など、さまざまな場所の響きが関係しています。
響きが使えると、力を入れすぎなくても声が通りやすくなります。
反対に、響きがこもっていると、頑張っているのに声が前に出ないことがあります。
たとえば、口の中が狭くなりすぎていたり、舌が固まっていたりすると、声がこもりやすくなります。
また、喉だけで押し出そうとすると、響きがうまく使えず、声が重くなってしまうことがあります。
声量を上げたいときは、「もっと強く出す」よりも、「どこに響いているか」を感じてみることが大切です。
口やあごの力みも声量に影響する
声量を出そうとすると、口を大きく開けようとする方もいます。
もちろん、口の開きは大切です。
ただし、あごに力を入れて無理に大きく開けると、喉まで固まりやすくなります。
口を開けることと、あごを固めることは違います。
声が響きやすい口の形は、力で開けるというより、内側に空間ができる感覚に近いです。
また、舌に力が入っていると、声がこもったり、言葉が不明瞭になったりします。
声量を出したいときは、口を大きく開けることだけにこだわらず、あごや舌が固まっていないかも確認してみましょう。
高音で声量が落ちる理由
高音になると急に声量が落ちる方もいます。
低い音や中音域では声が出るのに、サビになると声が細くなったり、詰まったりすることがあります。
この原因には、次のようなものがあります。
- 地声で無理に押し上げている
- 高音で喉が締まっている
- 息を強く出しすぎている
- 母音の形が高音に合っていない
- 響きの位置が低いままになっている
- 裏声とのつながりが弱い
高音で声量を出すには、低音と同じ感覚で押し上げるだけでは難しいことがあります。
高音では、声の重さを少し調整したり、響きの方向を変えたりする必要があります。
無理に大きな声で高音を出そうとすると、喉が締まりやすくなります。
まずは小さめの声で楽に高音を出す感覚を作り、そこから少しずつ響きや声量を足していく方が安全です。
低音で声量が出ない理由
低音で声量が出ない方もいます。
低い音になると、声が小さくなったり、こもったり、伴奏に埋もれたりすることがあります。
低音は、無理に太い声を作ろうとすると喉が重くなり、かえって響きにくくなることがあります。
また、低音は高音よりも音が目立ちにくいため、声が小さく感じやすいです。
低音で声量を出したいときは、無理に押し下げるのではなく、自然に響く低音を探すことが大切です。
低い声を出そうとして喉を押し下げすぎると、音程も不安定になりやすくなります。
まずは、楽に出せる低音を安定させるところから始めましょう。
声量を出すための練習方法
声量を出すためには、喉で大きくするより、声が響きやすい状態を作る練習が大切です。
初心者の方におすすめの練習方法を紹介します。
ハミング
口を閉じて「んー」と声を出す練習です。
無理に大きな声を出さず、鼻の奥や口の奥に軽く響きを感じてみましょう。
響きを感じやすく、喉に負担をかけにくい練習です。
リップロール
唇を震わせながら声を出す練習です。
喉に力が入りすぎているとやりにくいため、余計な力を抜く練習になります。
低い音から高い音へ、無理のない範囲でつなげてみましょう。
小さな声から響きを作る練習
声量を出したいときほど、最初から大きな声で練習しないことが大切です。
まずは小さめの声で、喉が楽な状態を探してみましょう。
小さくても響きがある声を作り、そこから少しずつ音量を上げていきます。
母音を伸ばす練習
「あ」「え」「お」などの母音を、無理のない音で伸ばしてみましょう。
このとき、喉に力を入れて大きくするのではなく、声がどこに響いているかを感じてみます。
母音によって声の出しやすさが違うことにも気づきやすくなります。
声量を出す練習で避けたいこと
声量を出したいときに、やりすぎると逆効果になる練習もあります。
特に、次のような練習には注意が必要です。
- 叫ぶように歌う
- 喉が痛いのに続ける
- 高音を何度も力で押し上げる
- 息を強く吐きすぎる
- 長時間休まず歌い続ける
声量は、根性で増やすものではありません。
喉に痛みが出ている場合は、練習を続けるより休むことが大切です。
声を大きくしたいからといって、無理に叫ぶような練習を続けると、かえって声が出にくくなることがあります。
安全に練習するためにも、喉が楽な範囲から少しずつ広げていきましょう。
カラオケで声量を出したいときのポイント
カラオケで声量を出したいときは、発声だけでなく、環境やマイクの使い方も関係します。
伴奏が大きすぎると、自分の声が聞こえにくくなり、もっと大きな声を出そうとして喉に力が入りやすくなります。
まずは、伴奏とマイク音量のバランスを調整してみましょう。
マイクから離れすぎると、声が小さく聞こえてしまいます。
反対に、近づきすぎると声がこもったり、息の音が入りすぎたりすることがあります。
口から少し離した位置で、声が自然に入る場所を探してみましょう。
また、キーが高すぎる曲で無理に声量を出そうとすると、喉に負担がかかります。
自分が気持ちよく歌えるキーに調整することも、声量を出しやすくするためには大切です。
声量がある人は、喉ではなく響きを使っている
声量がある人を見ると、「すごく力が強い」「肺活量が多い」と感じるかもしれません。
もちろん身体の使い方も関係します。
でも、歌が上手い人ほど、喉だけで無理に押しているわけではありません。
声が響きやすい状態を作り、少ない力でも声が前に届くようにしています。
そのため、長く歌っても喉が疲れにくく、音程や表現にも余裕が出やすいです。
声量を出すためには、単に大きな声を出す練習だけでなく、響きのある声を作る練習が必要です。
ボイトレで声量は変わる?
ボイトレでは、声量が出ない原因を確認しながら、声が響きやすい発声を探していきます。
声量の悩みは、人によって原因が違います。
喉の力みが原因の場合もあれば、息の使い方、姿勢、響き、母音、音域、メンタル面が関係している場合もあります。
ボイトレでは、今の声の状態を見ながら、どこで声が詰まっているのか、どんな響きなら声が通りやすいのかを整理していきます。
無理に大きな声を出すのではなく、自分の声が自然に響く感覚を見つけることが大切です。
U.P.voiceについて
U.P.voiceでは、初心者から経験者まで、一人ひとりの声に合わせたボイストレーニングを行っています。
声量が出ない、声が小さい、喉が締まる、高音で声が細くなる、カラオケで伴奏に負けるなど、歌の悩みに合わせて発声を整理していきます。
大切にしているのは、ただ一つの正解を押しつけることではありません。
その人の感覚や声の状態に合わせて、発声・身体の使い方・響き・リズム・表現を総合的に見ながら、無理なく声を育てていきます。
「もっと声量を出したい」
「大きな声を出すと喉が苦しい」
「自分の声に自信を持ちたい」
「響く声で歌えるようになりたい」
そんな方でも、まずは現在の声の状態を確認しながら、少しずつ歌いやすい感覚を探していきます。
まとめ|声量を出すには、喉で押すより響く声を作ることが大切
声量が出ない原因は、ひとつではありません。
喉の力み、息の使い方、姿勢、響き、口やあごの力み、高音や低音の発声など、さまざまな要素が関係しています。
声量を出すために大切なのは、無理に大きな声を出そうとしないことです。
喉で押し出す声は、一瞬大きく聞こえても、疲れやすく、長く歌うのが難しくなります。
本当に大切なのは、少ない力でも声が通る状態を作ることです。
姿勢を整える。
喉の力を抜く。
息を押し出しすぎない。
響きを感じる。
自分に合ったキーで歌う。
小さな声から少しずつ声量を育てる。
その積み重ねで、声は少しずつ変わっていきます。
声量に悩んでいる方は、「もっと力を入れなきゃ」と考える前に、まずは声が響きやすい状態を探してみてください。
U.P.voiceの体験レッスンはこちら
声量が出ない、声が小さい、喉に力が入ってしまう、もっと響く声で歌いたい方へ。
U.P.voiceでは、一人ひとりの声に合わせて、発声・響き・身体の使い方・リズム・表現を整理しながら、歌いやすい感覚を一緒に探していきます。
初心者の方でも大丈夫です。
現在の声の状態を確認しながら、自分の声をもっと信じられる歌い方を見つけていきましょう。
この記事を書いた人
宇野雄一朗|ボイストレーナー/U.P.beat代表
ボイストレーナーとして、初心者から経験者まで一人ひとりの声に合わせたレッスンを行いながら、ゴスペルサークルU.P.beatを運営。
バンド活動ではインディーズデビュー、Zepp Tokyo・横浜BLITZなどでの出演を経験。
現在は、U.P.voiceで個人ボイストレーニングを行いながら、千葉・横浜・船橋・池袋などで初心者でも楽しめるゴスペル・合唱の場づくりを行っています。
「歌うことをもっと日常に」をテーマに、声を出す楽しさと、自分の声を信じられるようになるレッスンを大切にしています。
